BCP研修の感想文の例文6選|介護施設の記録の書き方と記入例

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BCP研修の感想文は、「気づいたこと」+「自分が夜勤のときにまず何をするか」の2文を軸に書くと10分で仕上がります。そして施設が用意すべき書類は「実施記録」と「感想文」の2種類で、役割が違います。

本記事は介護施設の職員・研修担当者向けに、運営指導で確認される記録の必須項目、感想文の書き方3パターン、職種・シナリオ別のそのまま使える例文6選、そして形骸化がバレるNG例を、元消防局員×救急救命士×看護師の防災コンサルタントが解説します。

BCP研修の記録は何を書けば足りる?運営指導で確認される5項目

運営指導では研修・訓練の記録が確認されます。最低限そろえるべき項目は次の5点です。

項目書き方の例
① 実施日時・場所・所要時間2026年9月10日 14:00〜15:00/2階会議室
② 参加者介護職9名・看護職2名・事務1名(計12名)/欠席2名は資料配布と個別説明
③ 研修の種別自然災害BCP研修(または感染症BCP研修)※どちらの研修か明記
④ 内容BCPの基本方針、夜間の初動手順、参集基準の確認(使用資料:BCP本文p.5-12)
⑤ 参加者の理解状況感想文の提出をもって確認(別紙のとおり)

⚠ 最も多い不備「自然災害」と「感染症」のどちらの研修か書かれていないケースです。両者は別カウントのため、種別が不明だと片方しか実施していないと見なされる可能性があります。回数の数え方は介護のBCP訓練は年何回?で解説しています。

「実施記録」と「感想文」は別物|2種類の書類を用意する

実施記録感想文
作成者研修担当者(施設側)参加者本人
目的実施した事実の証明理解度の確認・次回の材料
必須か必須義務ではないが、理解状況を示す有力な資料
枚数1回につき1枚参加者ごとに1枚(または一覧形式)

感想文は法令で義務づけられているものではありません。ただし「周知した」ことを示す最も分かりやすい資料であり、次の訓練の設計材料にもなります。負担にならない範囲(3〜5行)で運用するのがおすすめです。

BCP研修の感想文の書き方3パターン|型を選べば10分で書ける

パターンA:気づき+自分の行動(最も汎用的)

「研修で◯◯を知った。自分が夜勤のときは、まず◯◯する」の2文構成。迷ったらこの型で書けば、記録としての価値が最も高くなります。

パターンB:できていない点の指摘型

「◯◯が不明だと分かった。次回までに確認したい」。課題が明示されるため、BCPの見直しに直結する最も価値のある感想文です。

パターンC:役割の自覚型

「自分の役割は◯◯だと理解した。そのために◯◯を準備しておく」。新人・異動者の研修に向いています。

そのまま使える感想文の例文6選【職種・シナリオ別】

💡 使い方以下はあくまで「型」です。そのままコピーせず、自施設の状況・自分の担当フロアに置き換えてください。全員が同じ文章を提出している記録は、逆に形骸化の証拠になってしまいます。

例文1:介護職・夜間の地震想定研修(パターンA)

「今回の研修で、夜勤帯は職員2名しかおらず、日中と同じ動き方はできないことを具体的な人数で理解しました。自分が夜勤のときは、まず自分の身の安全を確保し、揺れが収まってから担当フロアの居室を順に回って安否確認を行い、その結果を夜勤リーダーに報告します。懐中電灯の場所を今日確認しました。」

例文2:介護職・火災想定研修(パターンB)

「避難の優先順位について、出火室に近い方から動かすという原則を初めて知りました。一方で、自分の担当フロアで誰が自力で歩けるのかを正確に把握できていないことに気づきました。次回までに、担当フロアの入居者の移動能力を一覧にして確認しておきたいです。」

例文3:看護職・感染症BCP研修(パターンB)

「職員の出勤率が下がった場合に、どの医療的ケアを優先するかが計画に明記されていないことが分かりました。吸引と与薬は継続が必須ですが、担当できる職員が限られています。応援を依頼できる相手先と、介護職に依頼できる範囲を整理する必要があると感じました。」

例文4:新人職員・BCP基本研修(パターンC)

「BCPは避難の計画だけでなく、災害後に食事や排泄介助をどう続けるかまで決めた計画だと理解しました。自分の役割は避難誘導班の一員として入居者の誘導を担うことなので、担当フロアの避難経路と一時待避場所の位置を今週中に自分の目で確認します。」

例文5:事務職・参集基準の研修(パターンA)

「参集基準について、震度5強以上で自動参集という基準を確認しました。自分は施設まで自転車で20分の距離なので、発災後6時間以内の参集メンバーに入ることになります。家族との安否確認の方法を家庭内で決めておかないと、実際には出勤の判断ができないと気づきました。」

例文6:管理者・机上訓練後(パターンB)

「机上訓練で出勤率45%の想定を検討した結果、入浴とレクリエーションを止める判断は共有できましたが、記録業務をどこまで簡略化するかが決まりませんでした。次回の委員会で、災害時の記録の最低限の様式を決め、BCPに追記します(10月末までに担当:施設長)。」

「夜勤2人で何人運べるか」を職員全員で共有しませんか

夜間の職員数と入居者数を入れるだけで避難力の目安がわかります。研修の導入に使うと、参加者の当事者意識が一気に上がります(無料・データ送信なし)。

所要約1分/入力内容が送信されることはありません

これはNG|形骸化がバレる記録・感想文の5パターン

NG例なぜダメか直し方
「勉強になりました」だけ何を学んだか分からない学んだ内容を1つ具体的に書く
全員が同じ文章書かせただけと分かる「自分の担当フロアでは」を必ず入れる
「特に問題はありませんでした」検証していない証拠に見える不明だったことを1つ書く
災害の種別が書かれていない自然災害/感染症の区別がつかない記録の種別欄を必ず埋める
日付だけの記録(内容なし)実施の事実が確認できない使用資料とページ番号を書く

感想文を次年度のBCP見直しに変える手順

感想文は集めて綴じるだけでは半分しか活かせていません。次の3ステップで見直しの材料に変えてください。

  1. 課題の抽出…感想文から「分からなかった」「決まっていない」という記述を拾い出す
  2. 分類…①計画に書けば解決 ②訓練で確認すべき ③設備・備品が必要、の3つに分ける
  3. 反映…①はBCPを改訂、②は次回訓練の検証項目に、③は予算要求へ。改訂履歴に「◯月の研修の感想を反映」と書く

この流れをつくると、運営指導で「見直しの根拠は何ですか」と問われたときに研修→課題→改訂という筋道を示せます。見直しの手順はBCPの見直しは年1回で足りる?で解説しています。

研修が回らないときの選択肢

  • 厚労省の研修動画を活用…委員会で視聴し、感想を書けば研修記録になります
  • 複数回に分けて開催…夜勤者・パート職員が参加できる時間帯を設ける
  • 外部講師を招く…第三者の話は現場の当事者意識を上げやすく、講評も記録に残せます

よくある質問

BCP研修の感想文は必須ですか?

法令で義務づけられているのは研修の実施と記録です。感想文自体は必須ではありませんが、参加者の理解状況を示す資料として有効で、運営指導でも説明しやすくなります。3〜5行の負担にならない運用をおすすめします。

感想文は何文字くらい書けばいいですか?

100〜200字(3〜5行)で十分です。長さより「学んだこと1つ+自分の行動1つ」が入っているかが重要です。長文を求めると提出率が下がり、結果的に記録が揃わなくなります。

研修に参加できなかった職員の記録はどうすればいいですか?

資料の配布と個別説明を行い、記録に「欠席者へのフォロー方法」を明記してください。可能であれば欠席者にも感想文を提出してもらうと、周知の証跡として強くなります。

研修の記録はいつまで保管すればいいですか?

運営指導では過去の実施状況を確認されるため、少なくとも直近数年分は年度ごとに整理して保管してください。自治体が定める文書保存期間に従うのが基本です。

まとめ

✓ この記事のまとめ

  • 記録の必須5項目は日時・参加者・研修の種別(自然災害/感染症)・内容・理解状況
  • 感想文は「気づき+自分の行動」の2文で10分で書ける
  • 最も価値があるのは「分からなかったこと」を書いた感想文
  • 例文はコピーせず、担当フロア・自分の役割に置き換える
  • 感想文の課題を分類してBCP改訂につなげると、見直しの筋道が示せる(2026年7月時点の情報)

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この記事の監修

奥野雅也(サニーアライズ代表)。元消防局員として災害・救急の現場を経験。救急救命士・看護師。介護・福祉施設の防災訓練・BCP策定支援と、避難力を数値化する「MTED診断」を提供。代表プロフィールを見る

参考資料(一次資料)

  • 各サービスの運営基準および解釈通知(業務継続計画の周知・研修・訓練)
  • 厚生労働省「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援」(研修動画)
  • 運営指導の標準確認項目・標準確認文書
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